これから紹介するリサーチ術やツールの特徴は、2025年11月29日現在の姿です。
明日には新しい機能が追加されているかもしれません。その点はどうぞご了承ください。
なぜ「Perplexity×ChatGPTの二刀流」なのか?
まず、おおまかに役割を分けてみます。
Perplexity
Web検索+LLMを組み合わせた「AI回答エンジン」
リアルタイムの検索結果を、引用付きで要約してくれる
一言でいうと「一次情報を素早く揃えてくれるリサーチ担当」
ChatGPT
汎用AIアシスタント(文章、コード、画像、音声、検索まで何でも屋)
構造化・ストーリーづくり・文章化・コーディングが得意
いわば「考えを整理し、アウトプットを仕上げる編集長兼ライター兼エンジニア」
このように、両者には得意分野がハッキリあります。
そのため「調べる部分はPerplexity」「考えて書く部分はChatGPT」と役割分担すると、リサーチから執筆までのフローが一気にスムーズになります。
Perplexity:一次情報と証拠集めを“爆速”でやる
Perplexityは何者か
まず最初に押さえておきたいのが、Perplexityは通常の検索エンジンとは振る舞いが違うという点です。
リンクの羅列を返すのではなく、**検索+要約+引用(ソースURL付き)**をセットで返してくれます。
特徴を一言でまとめると、次の3つです。
いまWeb上にある信頼できそうな情報をかき集める
その内容をコンパクトに要約する
どのサイトを参照したのかを明示してくれる
つまり、「ざっと全体像を知りたいけど、ちゃんと裏も取りたい」というときにとても相性が良いツールです。
Proプランで強化されるポイント
さらに踏み込んだリサーチをしたい場合は、有料の Perplexity Pro / Education Pro を検討してもよいでしょう。
こちらでは、例えば次のような点が強化されます。
無料版より多くの引用元を提示してくれる
ファイルや画像アップロードなど、使える機能が拡張される
論文・学術情報向けのモードが使える
高性能モデルを選択できる
このような機能のおかげで、ニュース記事レベルの調査から、論文ベースのアカデミックなリサーチまで、幅広く対応可能になります。
Perplexityでやるべきこと
ここからは、実際の使い方をステップで見ていきます。
まず一次情報を集める
統計値、シェア、歴史、主要プレイヤー、最近のニュースなどを検索する。
気になる数字や事例を見つけたら、該当部分のリンクも必ず開いておく。
引用リンクを人間の目でも確認する
大事な数字やグラフは、要約だけでなく元ソースも読む。
こうしておくと、のちほどChatGPTで文章を書くときも自信を持って書けます。
わからない用語や概念をその場で聞く
「さっき出てきたXの意味を初心者向けに説明して」
「この指標の計算式と注意点を教えて」
といった形で、理解を深める質問もそのまま投げてしまいましょう。
学術系なら“どの論文に基づくか”まで追う
レポートや論文を書く場合には、参考文献リストをそのままドラフトとして使えるように、
論文タイトル・著者・発行年をメモしておくと、後工程がかなり楽になります。
ChatGPT:構造化・文章化・思考パートナーとして仕上げる
ChatGPTで得意なこと
次に、アウトプット側を支えるのがChatGPTです。
2025年時点のChatGPTは、単なるチャットボットにとどまらず、次のような機能を備えています。
高性能モデルによる対話・文章生成
画像生成や音声対話(Voice)
コーディング支援やデバッグ
Web検索との連携
プロジェクト(Projects)機能
エージェント(ChatGPT Agent)によるタスク自動化
ここでは、特にリサーチと相性が良い「プロジェクト」と「エージェント」に絞って触れておきます。
プロジェクト(Projects)
まず便利なのが、テーマごとにやり取りとファイルを束ねられるプロジェクト機能です。
チャット履歴
関連するPDF・スライド・Word等の資料
そのプロジェクト専用のカスタム指示
これらをひとまとめに管理できます。
たとえば「診断士_経営戦略」「○○社向け提案書」といったプロジェクト単位で分けておくと、長期のリサーチや執筆でも文脈を維持しやすいです。
エージェント(ChatGPT Agent)
もう一つの特徴が、ChatGPT自らが「ブラウザやツールを操作する」エージェント機能です。
Webサイトを巡回して情報を集める
連携サービスのデータにアクセスする
必要に応じてスクリプトを動かす
といった作業まで任せられます。
もちろん、現時点では「何でも完全自動」というわけにはいきませんが、うまく設計されたタスクに対しては、かなりの部分を自律的にこなしてくれるようになっています。
ChatGPTでの主な役割
このような機能を踏まえると、ChatGPTには次の役割を担わせると相性が良いです。
Perplexityから持ってきた情報を整理・構造化する
アウトラインや見出し、論点の整理を行う
日英などの翻訳+ローカライズを行う
提案書・ブログ・レポート・スライドなど、最終アウトプットのドラフトを作る
つまり、素材づくりはPerplexity、作品づくりはChatGPT、というイメージです。
実務に効く「二刀流ワークフロー」3パターン
ここからは、もう少し具体的なワークフローを3つ紹介します。
① 新規ビジネス提案のリサーチフロー
ゴール例:
「○○業界のDXトレンドと、その中でのAI活用提案書を作る」
まずPerplexityで一次情報を集める
「2020〜2025年 ○○業界 DX 事例 日本」「主要プレイヤー 市場シェア」「最近の規制動向」などを検索。
重要そうな事例や数字は、ブラウザのタブとして開いておく。
次にChatGPTで“素材”を構造化する
Perplexityの結果を箇条書きで貼り付け、
「この情報をもとに、業界の現状・課題・機会を整理して」と依頼する。あわせて「3C」や「5フォース分析」など、お好みのフレームワークを指定するとロジックが整いやすくなります。
そのうえで提案書ドラフトをChatGPTに作らせる
「PowerPoint20枚想定で、1枚ごとのタイトルと要点を書いて」と依頼。
骨子ができたら、自分で肉付けしてスライド化する。
最後にPerplexityで裏取りをする
特に重要な主張や数字について、「本当に最新か」「別の情報源はどう言っているか」をもう一度Perplexityで確認する。
こうすることで、提案書の信頼性が一段高まります。
② 資格試験・学習用途(例:中小企業診断士など)
ゴール例:
「最新のDX/AIトレンドを踏まえた試験対策ノートを作る」
はじめにPerplexityで最新トピックを拾う
「2024–2025 DX 推進 日本 中小企業 支援制度」「生成AIの中小企業活用事例」などを検索し、ポイントをメモする。
続いてChatGPTで“試験っぽい問い”に変換する
「この情報をもとに一次試験の択一問題を5問作って」
「事例企業のケース問題にして」
などと頼み、アウトプット形式を試験仕様に寄せてもらう。
間違えた問題だけ再度Perplexityで深掘りする
「どの選択肢が古いのか」「最近の制度変更は?」など、ピンポイントで掘り下げると効率的です。
最終的なまとめはChatGPT Projectsで管理する
「診断士_経営情報システム」「診断士_経営戦略」といったプロジェクトを作り、
問題・解説・要点メモをそこに集約していきます。
③ 技術・コードリサーチ(エンジニア向け)
ゴール例:
「新しいライブラリの導入可否を検討し、PoCコードを書く」
最初にPerplexityでライブラリの周辺情報を集める
ライブラリ名で検索し、
GitHubリポジトリ
Issuesでの既知バグ
競合ライブラリとの比較記事
などを俯瞰する。
次にChatGPT+Codexでコードを書く
既存プロジェクトの構成やサンプルコードを渡しながら、
「この構成に組み込むには?」「最小のPoCを書いて」と相談する。
必要に応じてエージェントに補助作業を任せる
将来的には、
「リポジトリをクローンしてテストを実行し、失敗ケースとログをまとめて」
といったタスクもエージェントに任せられるようになるはずです。
二刀流で失敗しないための注意点
ここまで見ると「全部AIに任せればいいのでは?」と思いがちですが、いくつか注意点もあります。
AI同士が矛盾したら必ず元ソースを見る
PerplexityとChatGPTで答えが違うときは、どの論文・どの記事に基づいているのかを確認する。
法律・医療・投資などは専門家のチェックを前提にする
このあたりの領域は、人間の専門家による最終確認を必須としたほうが安全です。
プロンプトには「前提条件」と「用途」を明記する
「日本の中小企業向け」「2025年時点」「診断士二次試験の事例問題で使う」
のように、条件と目的を書いておくと、回答のブレが減ります。
まとめ:シンプルなルールで使い分ける
最後に、実務で迷わないためのシンプルな使い分けルールをまとめます。
一次情報・最新動向・引用が欲しいとき
→ Perplexity(+元ソースの確認)考えを整理して文章・資料に落とし込みたいとき
→ ChatGPT長期プロジェクトとして知見を貯めていきたいとき
→ ChatGPTのProjectsを使い、足りない部分をその都度Perplexityで補う
この二刀流をベースに、さらにChatGPT AgentやNotebookLM、各種AIツールを組み合わせていくことで、
リサーチからアウトプットまでの生産性を、無理なく一段引き上げられるはずです。


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